救急車(ダマスカス)

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救急車

sayyāratu ’isāfin

سَيَّارَةُ إِسْعَافٍ

 

 

 

アラブ版赤十字

新月、赤三日月

al-hilālu l-aḥmaru

اَلْهِلاَلُ ٱلأَحْمَرُ

 

「赤新月」とか「赤三日月」と訳されています。しかし、私はこの形を新月ないし三日月と呼ぶことに違和感を感じます。お月様が見えないときが新月だし、三日月とは逆の形です。これは「二十七日の月」ではないでしょうか。「赤逆三日月」とか「赤二十七日月」なんて言いにくいから、このままで構わないのですけれど、こんなことにこだわるのって変?

 

気になるので、ちょっと調べてみました。

アラビア語の"هلال"(ヒラール)は、新月後のが見えた夜から7日夜まで、および26日夜から月末まで。

イスラーム暦では、日没とともに一日が始まり、新月後、が目で確認された夜が新しい月の第1日になります。日本の暦では新月が1日なので、1日ずれます。つまり、ヒラールは、日本式に言えば2日から8日、および27日以降の月ということです。

また、「三日月」に当たる英語"crescent"、仏語"croissant"は、光って目に見える部分が半分より少ない状態。すなわち、新月の後、上弦の月の前まで、および下弦の月の後、新月の前まで含めます。

ということで結論。日本語は月の呼び名が豊富ですのう。

 

ふと思いついたのですが、日本人に月の絵を描かせると、たいていの人は三日月を描くのではないでしょうか。他の国の人はどうでしょう。クリップアートや画像の検索をすると、二十七日の月が意外と多いのです。なぜ?