アラビア語の法則

 

 

 

モロヘイヤ

 

モロッコ

今はすっかり日本の食卓に定着したモロヘイヤ。これを日本に紹介したのは大学書林『現代アラビア語入門』の共著者のお一人、飯森嘉助先生で、奥様がモロヘイヤ料理の本を書かれています。モロヘイヤ・スープのレシピはいろいろありますが、日本人に合うようにアレンジした夫人のレシピが私は一番好きです
 私はモロヘイヤを食べるとすこぶる調子がよいので、モロッコに長期滞在することになり、当地にもモロヘイヤ(
mlūkhiya)があると聞いたときは、これで何とか生きのびられると安堵したものです。ところがモロッコの市場で見つけたモロヘイヤは、あの葉っぱのモロヘイヤではなく、オ・ク・ラ。葉っぱのモロヘイヤはモロッコにはありませんでした。

他のアラブ諸国にあってモロッコにはないものが他にもあります。トルココーヒー、アラク(水を加えると白くなる蒸留酒)、水タバコ、マハシー(野菜に米と挽肉を詰めた料理)、バクラワのような蜜がたっぷりかかったアラブ菓子等。それは、モロッコだけがオスマントルコの支配下に入らなかったからだと考えてよいのでしょうか。