アラビア語の法則

 

 

 

ほめられたとき

 

モロッコ

物をほめられたり、いくらだったか聞かれた場合、欲しいという気持ちが込められていることがあります。あるいは、自分の心に正直に、「ちょうだい」とはっきり言う人もいます。

他の人にはあげられない物、あげたくない物の場合は、「これは思い出の品なのです(hāda sūvnīr)」と言うとよいそうです。

 

 

イラク

物をほめられたりした場合、欲しいという気持ちを汲んで、あげるつもりが無くても、「ビル・オルダ(bi-l-‘orḍa)」(どうぞ)と言います。

通常は、言われた方が恥じて、「ビルアーフィヤ(bi-l-‘āfiya)」(いえいえ、あなたにお似合いですよの意)と言うので、「シュクラン(shukran)」と答えます。でもずうずうしい人だと、「くれるの? ありがとう」ともらっていってしまうこともあります。

あげられないときは冗談っぽく、うまくかわす要領のよさが求められます。

例外的にスブハ(数珠)は、「ちょうだい」と言われたら、たとえ数珠が数百万もするような高価なものであっても必ずあげなくてはいけないという決まりがあります。

(イラク方言講座のセンセー)