アラビア語の法則

 

 

 

墓参り

 

シリア

女性はイード(断食明けの祭り、犠牲祭)の前日、午後の礼拝のアザーン(’azān l-‘aṣr)の後、墓参りします。断食明けの祭りのときは、夜にならないとイードが始まったかどうかわからないので、二日続けて墓参りするはめになることもあります。

墓参りにはギンバイカ(’ās)やムクゲ(khetmīye)、オリーブ(zētūn)の枝など、すぐには枯れない植物を持っていき、たいていは紐で墓石にくくりつけます。それは「植物が枯れるまで、死者が墓の中で受ける懲罰(生前の行為に応じた懲罰)は軽減される」というハディースに基づいています。

墓地ではコーランを読誦します。どの章でもいいのですが、ヤー・スィーン章(第36章)が好まれます。最後は必ず開扉の章(第1章)で終えます。

男性はイード初日、イードの礼拝の後に墓参りします。

イード以外では、月曜日と金曜日が墓参りの日です。月曜日は預言者ムハンマドの誕生日・命日、そして最初の啓示が降りた日、金曜日は休日だからです。

 

 

モロッコ

葬儀1日目に墓地へ行くのは男性だけです。

3日目の早朝、女性と身内の男性が墓地へ行き、2~3時間留まります。

墓に水をかけ、花を供え、いつも墓地で待機しているトルバにコーランを読誦してもらいます。その間、香を焚きます。

注:朝、雨が降りそうもないのに傘を持ち、白いジェッラーバを来た男の人を見かけたら、その人がトルバです。

コーランの読誦が終わったら、4つ切りにしたパン1切れと干しイチジク4~5個を参列者に配ります。迷信を信じて縁起が悪いと考える人は、お腹が一杯だと言って受け取らなかったり、家に持ち帰って処分します。子どもたちは迷信など気にせずに喜んで食べます。

喪の期間(40日)に限らず、毎週金曜の朝、墓参りをします。行けない人は、トルバに月毎に金を渡して、墓前でコーランを読んでもらいます。